今年に入り、米国の利上げから日米の金利差が広がり円安メリット関連銘柄に注目が集まりました。
円安により大企業の業績は、好調で最高益をたたき出している企業も多いようです。
円安関連銘柄にこの数カ月注目が集まりましたが、為替市場は今、大きな転換点を迎えた可能性があります。
急激な円安が一服していたところに、昨夜11/10 22:30米国CPI発表後、「円高」方向へトレンドが変わりました。
一晩で1ドル140円台から130円台へと円高進行中です。
CPIの結果が予想に反して低かったため、利上げ減速期待から為替相場は大きく反応することになりました。
今日から来月のFOMCまで株式市場は上昇トレンドになる可能性がありますが、このような状況下では冷静になることが大切です。
株式市場では、円安メリット銘柄から円高メリット銘柄へのセクターローテーションが入る可能性があります。
いよいよ円高関連銘柄の出番かもしれません。
まずは円高に強い銘柄をチェックした方が良さそうです!
そこで今回は、円高メリット関連が株式テーマの銘柄の一覧表を作成しました!
どのセクターで、具体的にどの銘柄に、円高による優位性があるか要チェックです。
さらに、円高メリット銘柄一覧表と「厳選6銘柄」をピックアップしました!
資金がどこに向かうかを冷静に判断し、株や投資信託の投資戦略に役立てて頂ければと思います!
1.円高メリットとは?
「円高メリット」とは、円相場が上昇することで対ドルや対ユーロなどに対してメリットが発生することを言います。
例えば1ドル=100円だった円相場が、1ドル=110円となれば、海外からの同じ輸入商品が従来の1個100円で買えたものを110円必要になります。
これを円安といいます。
逆に1ドル80円になった場合は、1個100円で買えた商品が、80円で買えます。
これを円高といいます。
円安の時と比べて同じ海外輸入品が安く購入できるのです。
円安の時に輸入すると損をしますが、円高の時に輸入すると、支払う額が安く済み利益が増えます。
(円高は、逆に輸出をする場合にはデメリットになります。支払ってもらう外貨の価値が下がるので、同じものを輸出販売しても利益が減ります。)
つまり、円高は輸入業にメリットがあり、輸出業にデメリットがあるといえますね。
また、輸入業以外では旅行会社や航空会社にも円高メリットがあります。
海外旅行の際に海外で使う費用が安くなるので、海外旅行に行きやすくなり需要が増えるからです。
2.円高メリットを受ける代表的なセクター
円高により最もメリットを受けるのは、安く仕入れができる輸入業者です。
具体的には、下記のセクターに円高メリットがあります。
- 原油・・・(日本はほぼ100%輸入)
- 鉄鉱石
- 輸入食糧品(大豆、トウモロコシなど)
- 輸入家具
- 紙・パルプ、木材(原料を安く輸入できる)
- 旅行会社(海外旅行で費用が抑えられる)
- 航空会社(海外旅行が増える)
円高でメリットを受ける業種の数は、円安メリット銘柄に比べるとかなり少ないです。
全部チェックしてみると、利益を狙えるチャンスが増えますね。
3.円高メリット関連銘柄リスト
円高メリット銘柄一覧表を掲載しましたが、今まで円安だったため全体的に業績が悪い企業が多いです。
直近の決算も厳しい内容が多く、配当が無い銘柄もあります。
難しい銘柄が多いですが、今後の期待で打診買いを検討するのは有りと思います。
4.円高メリット関連厳選6銘柄
- (3333)あさひ
自転車小売り大手。大型専門店を直営展開、ネット通販も。 - (9603)HIS
格安航空券最大手。海外・個人旅行に強み。事業を多角化。 - (5021)コスモHD
石油元売り大手。アブダビ政府系撤退後、旧村上ファンド系が実質筆頭株主に。 - (2503)キリン
ビール大手。発泡酒で首位。医薬品強化し多角化推進。豪、アジアに展開。 - (1332)日水
水産老舗。家庭用冷凍食品大手。海外で養殖事業、高純度EPA化成品も。 - (9531)東京ガス
都市ガス最大手。地域冷暖房に力。海外ガス田開発も。電力事業を拡大。
まとめ
今回は、円高メリット関連銘柄について、具体的なセクターと銘柄リストをご紹介しました。
為替相場のニュースは、テレビやインターネットから常に流れてきます。
為替相場で、円高に振れそうな場合は円高メリット関連銘柄に目を向けてみると良いのではないでしょうか。
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