2022年の株式市場では、日経平均株価、TOPIX、米国株式市場をはじめ世界的な下落相場が続いています。
今年の最大の焦点である米国の利上げは、年内に3回以上が想定され、利上げ局面に弱いグロース株が売られており、東証一部の大型バリュー株が優位な傾向にあります。
株価下落した場合も、インカムゲインを見込める高配当利回り銘柄への関心は高まっています。
今回は、配当利回りの計算方法と配当利回り4%以上の高配当株をご紹介します!
現在の全世界株下げ相場は、押し目買いのチャンスになるかもしれません。
配当金ランキング上位10選をチェックし、買い場を見計らって、エントリーを検討してみてはいかがでしょうか。
1.配当利回りとは
投資する株式銘柄を検討するうえで、「配当利回り」は重要な判断材料の1つです。
配当利回りの高い優良銘柄への中長期投資は、堅実な投資方法です。
利回りとは、1年間の投資パフォーマンスを測る指標で、投資額に対する収益の割合です。
「配当利回り」とは、購入した「株価」に対して、1年間に受け取れる「配当金」を示す数値です。
株式投資元本に応じた配当金が支払われます。
10万円 ÷ 100万円 × 100 = 10
配当利回りは10%
株価は日々変動します、決算や業績予想で配当予想額がわかれば、現在の株価に応じて、配当利回りを計算することができます。
同じ株価の銘柄の場合、配当額が大きいほど配当利回りは上がります。
また、株価が下落すれば、上記の計算式により配当利回りが上がりますし、株価が上昇すれば配当利回りは下がります。
10万円 ÷ 80万円 × 100 = 12.5
配当利回りは12.5%
株価は下がったけど、配当利回りUP!
キャピタルゲイン↓ インカムゲイン↑
10万円 ÷ 120万円 × 100 = 8.3333…
配当利回りは8.3%
株価は上がったけど、配当利回りDOWN!
キャピタルゲイン↑ インカムゲイン↓
投資元本に応じた配当金が定期的にもらえるので、配当金を出している株式銘柄を選ぶようにしましょう。
業績が良く、連続増配をしている企業の株は特におすすめです。
業績が上がると、配当金も増配で上げてくれるので、資産が拡大します。
そういった銘柄は、業績が上がると予想する投資家が増配期待で買い注文をします。
配当しっかり、株価もあがりやすい為、損失リスクが低めです。
配当金は一回にもらえる額は少ないかもしれませんが、株式を保有し続ける限り、定期的にお小遣いのように配当金を受け取ることができ、投資期間全体で見ると大きな利益になります。
ただし、業績が悪い場合は減配や無配になるリスクがあるので注意しましょう。
取得した配当金は再投資できるので、資産を少しずつ増やしていくことができます。
配当金を再投資した場合、配当金が利子と同じように複利効果となり、次の配当の際は、福利が付いた配当金を受け取ることができます。
インカムゲイン高配当目的の投資家は、長期保有するため、景気に振り回されにくく値崩れしにくい特徴があります。
配当利回りの平均はいくら?
投資する株式銘柄選びには、配当利回りのチェックは欠かせません。
国内の主要な株価指数ごとの平均利回りは以下となっています。
東証一部全銘柄平均 … 約2.2%
株を購入する時は、配当利回りが2.2%以上の株式銘柄を選ぶようにしましょう!
2.買うべき高配当銘柄はコレ!
配当利回りが4%を超える銘柄は【高配当株】です。
成熟した東証一部の大型優良株の中から、できれば配当利回り4%超えの高配当銘柄を探したいですね。
■買うべき高配当株のチェックポイント
- 「時価総額」が大きいほど◎
- 「自己資本比率」が高いほど◎
- 「流動性」が高いほど◎
- 「売上総利益率・経常利益率」が高いほど◎
買うべきチェックポイントに留意し、検索した株式銘柄は下記となります!
配当利回りランキングベスト10(2022年1月24日現在)
- 第1位 :8103 明和産業 配当利回り 10.78%
- 第2位 :9104 商船三井 配当利回り 9.35%
- 第3位 :9101 日本郵船 配当利回り 9.24%
- 第4位 :1852 淺沼組 配当利回り 6.77%
- 第5位 :9308 乾汽船 配当利回り 6.50%
- 第6位 :3245 ディアライフ 配当利回り 6.46%
- 第7位 :7414 小野建 配当利回り 6.22%
- 第8位 :2914 JT 配当利回り 5.96%
- 第9位 :9434 ソフトバンク 配当利回り 5.95%
- 第10位:6915 ユニデンHD 配当利回り 5.93%
3.知っておくべき高配当銘柄の注意点
①配当利回りは日々変化する
配当金が高ければ必ずしもバリュー株で優秀の株銘柄というわけではありません!
現在の世界的下落相場など、何らかの要因で株価が急落して「高配当」になっている場合があるからです。
高配当株とは、株価や配当額に左右される不安定な存在です。
株価は毎日変動します。
買いたいと狙っている銘柄は、直近の決算情報や株価変動を注視しておきましょう。
②業績と比べて高配当過ぎる場合は減配リスクあり!
配当額が純利益よりも大きい、つまり配当性向が100%を超えている場合は、企業価値に見合わない配当を出しています。
純利益が赤字でも高配当を出し続ける銘柄は特に要注意です。
今後、減配や株主優待の廃止、改悪が十分考えられるからです。
特に日本株では、米国株銘柄と異なり、結構簡単に減配します。
リスクが考えられる株銘柄は、除外した方が無難です。
「配当利回りの高さ」以外の「決算情報」にお目を通すようにしましょう。
③成長している増配株か?
「高配当株」の「配当額」だけでなく、「増配株」かどうかをチェックしましょう!
成長している業績が良い企業の場合は、前期から「増配」となるケースが多いです。
「前期比で増配予想」となっている銘柄を選ぶことをおすすめします。
④配当回数は何回か?
配当がもらえる「配当回数」は、年1回の銘柄と年2回の銘柄が一般的です。
配当回数年1回の場合、1回の権利確定月に株保有すれば、年間配当額全額を1度に取得する事になります。
一方、年2回の場合は、中間配当と分けられるため、実際にもらえる配当額がどのような配分になるか確認が必要です。
中長期で保有する気が無い場合は、年1回の株銘柄を選びたいですね。
⑤高配当株は『権利落ち日』に株価下落リスクあり!
高配当株や人気株主優待株は、権利付き最終日の翌日に株価が下落しやすいので、配当金以上の損失が出る可能性があります。
権利付き最終日ぎりぎりに株を買った場合は、特に損失リスクが高いです。
配当落ち日に株価が下落するかしないか、どの程度下落リスクがあるかは、銘柄によって異なります。
配当落ち日の株価の動きは、毎年同様の結果とは限らないので、買うタイミング、売るタイミングはご自身の判断で行いましょう。
4.下落相場で高配当株の意外な売買方法とは
株式市場の下げ相場では、毎年定期的に利益入ってくる高配当株に人気が集まりやすい傾向にあります。
株価が下がっても「配当」というおこづかいや、「株主優待」というプレゼントをもらえるとマインドを保てますよね。
しかし、高利回り、優良株主優待であればあるほど、配当落ち日の株価下落リスクが高いのであれば、それを利用した投資手段はないのでしょうか?
優良企業の株を中長期保有して、毎年配当金をもらうという目的でしたら、敢えて株価が下落しがちな「権利落ち日」に購入する方法もあります。
また、業績が悪いにも係わらず、配当利回りが異常に良い銘柄の場合、配当落ち日短日ではなく、しばらく株価下落が続く場合があります。
配当落ち日に空売りし、下げ止まった時点で買戻すという方法もあります。
少し高度な手法になりますが、銘柄の株価の動きの特徴を理解できている場合、投資手段の一つとして考えてみても良いと思います。
まとめ
東証一部全銘柄の配当利回り平均は、およそ2.2%です。
配当で購入を検討するなら、配当利回り2.2%以上、できれば3%、4%以上を探しましょう。
配当利回り4%を超える高配当上位10銘柄は以下です。
- 第1位 :8103 明和産業 配当利回り 10.78%
- 第2位 :9104 商船三井 配当利回り 9.35%
- 第3位 :9101 日本郵船 配当利回り 9.24%
- 第4位 :1852 淺沼組 配当利回り 6.77%
- 第5位 :9308 乾汽船 配当利回り 6.50%
- 第6位 :3245 ディアライフ 配当利回り 6.46%
- 第7位 :7414 小野建 配当利回り 6.22%
- 第8位 :2914 JT 配当利回り 5.96%
- 第9位 :9434 ソフトバンク 配当利回り 5.95%
- 第10位:6915 ユニデンHD 配当利回り 5.93%
インカムゲイン目的で、高配当株の長期保有を考える場合は、配当利回りだけではなく業績、時価総額、自己資本比率、流動性も確認が必要です。
バリュー株として注目される高配当株の注意点は、
- 配当利回りは変動する
- 業績に対して配当が高すぎる場合「減配」リスクがある
- 権利付き最終日の翌日である権利落ち日に株価が下落しやすい
です。
高配当株が下落しやすい「権利落ち日」に、あえて購入したり、権利落ち日に下がり続けると予測して権利落ち日に空売り(信用取引)する方法もあります。
日経平均株価の乱高下が激しい毎日ですが、一旦冷静になり、この機会に様々な投資方法をも勉強してみてはいかがでしょうか。
このブログでは、「おかね」に関する様々な知識を発信していきますので、応援よろしくお願いします!
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