コロナ収束期待・米国金利上昇の影響で、株式市場が不安定な今、海外保険会社を利用したオフショア投資の魅力をご紹介します。
税制面による利回りのメリットや元本確定型商品の堅実性を以前の記事でご案内しました。
今回は商品性確定申告時のお話です。
海外保険会社では、日本で買えない優良ファンドを運用することができます。
ただし海外保険の税制面に関しては様々な誤解があり、わかりにくいのです。
今回の記事では
解説していきます。
1.海外保険会社で運用したいファンド
インデックス投信や海外ETFでの運用は、ここ数年右肩上がりでしたが、株式市場は調整局面に入ったようで利益確定された方も多いと思います。
先週は、コロナ収束期待、米国金利上昇の影響で、ハイテク株が売られ日経平均に大きな調整が入りました。
コロナショック後、大きく回復した株式市場や投信は海外、日本ともに調整局面に入っていく可能性が示唆されています。
私は、株や投信ではなく、海外保険を推奨してきましたが、コロナ禍で米国長期金利が下がっていたため、元本確保型保険の一部の利回りも下がっていました。
元本確定型の海外保険の場合、実際の運用商品は、債券が大きなウエートを占め、残りの部分を投信で大きく利益を出すしくみになっています。
そのため、金利低下はマイナス要因だったのです。
2.海外保険会社を利用する3つのメリット
金利が上がり株や投信が不安定な状況になると予想される中、海外保険会社を利用するメリットを改めて主張したいと思います。
- 金利が高い
- 元本確保型商品がある
- 日本では買えない良い投資商品がたくさんある
1.金利が高い
金利は変動する商品もありますが、基本的に日本よりかなり高い!
老後資金や子供の教育資金に運用する場合、高い方が絶対良いです。
福利効果やドルコスト運用のメリットもあります。
2.元本確保型商品がある
過去の記事で主張してきましたが、日本と異なり元本を約束してもらえる安心金融商品が存在します。
ただし、元本保証ではないという点には注意が必要です。
詳しくは、以下の記事をご参照ください。
3.日本では買えない良い投資商品がたくさんある
海外保険会社を利用するメリットとして、私が最も大きいと感じている理由が
「日本では買えない良質な運用商品が多い!」ことです。
海外の保険会社は、保険会社と言いながら実質的には商品会社と類似しています。
日本の保険会社の場合、生命保険では被保険者が亡くなってしまった場合の保険金の額が非常に高いですよね。
しかし、海外保険の場合は、解約返戻金や準備積立金の充当額となっている場合が多く、払った分が戻ってくる程度です。
保険の補償額ではなく、運用益を重視しています。
海外保険の実際の運用は、債券や投信で行っており、自分でポートフォリオ組めるタイプでは、好きなファンドを組み合わせます。
この場合の投信の選択肢の多さが魅力的です。
日本の保険会社でも、ドル建ての積み立て商品の場合、好きな投信を組み合わせますよね。
しかし、投資信託の選択肢は10~20種類ぐらいです。
海外保険の場合、自由に大変多い選択肢が用意されています。
日本で買えない投信(ファンド)の魅力
「日本では一般人が買えない富裕層向けの金融商品を買える」というのが、個人的に感じている魅力です。
日本の銀行のプライベートバンクやプレミアムサービスとして、お金持ちだけに紹介される金融商品のことです。
海外保険会社、オフショアを利用することで、このような商品に自分も投資することができるのです。
なぜ、日本ではお金持ちしか購入できないのでしょうか?
その理由は、「最低投資額が2000万円以上」「最低資産が1億以上」「最低投資期間が50年」など厳しい条件があるからです。
大きな資金にレバレッジをかけて、長期運用することでリスクを回避し、大きくリターンを出す仕組みになっています。
海外保険会社でのオフショア投信では、多くの投資家から集めた資金をまとめてこのようなファンドに投資することができます(ベビーファンド)。
ただし、日本のように富裕層や会社経営者である必要はないとはいえ、他の投資商品よりは最低投資金額が高額です。
700万円~が目安です。投資期間は短いので安心です。
・・・具体的にどのファンドを選べばよいのか?
・・・種類が多すぎて、複雑でわからないのでは?
専門家に相談したり、海外の保険ではアドバイスを受けるオプションも用意されています。
海外保険会社を利用したオフショア投資は、もちろん、他にも魅力的な商品がたくさんあるので、興味があるかたはお気軽にご相談ください。
3.オフショア投資の納税方法は?
日本の金融機関で株や投資信託を行った場合の確定申告の方法は下記の3つです。
- 総合課税 (自分で確定申告)
- 申告分離課税 (自分で確定申告)
- 源泉分離課税 (金融機関が自動的に20.315%の税金を差引くので申告不要)
上記3.の申告不要とできるのは、日本の金融機関で特定口座を利用している場合に限られるので、オフショア投資では使えません。
自ら自己申告する必要があります。
海外保険オフショア投資の場合は、
「1.総合課税(雑所得)」として納税するのが一般的です。
税率は、所得によって5%~45%と異なります。
株や投信など、他の金融商品と同様「申告分離課税」「総合課税」にて確定申告をするのが原則です。
しかし、税制面については厳密なルールなどはまだ定まっていないため確定申告しない人も多くいます。
確定申告してもばれないし、税務署から注意を受けたり、罰金を払うことになっても50万円が上限なので、オフショア投資は国内でも非課税と間違った説明をするブローカーもいます。
・・・非課税ではありません。
オフショアで非課税なのは、海外での運用中の運用益のみです。
マネーロンダリングへの取り締まりが強化され、個人の隠し資産についても以前より厳しくなっています。
最終的に受け取る際には、確定申告をしましょう。
確定申告は、利益が確定して換金された時に必要です。
つまり、換金せずに海外の保険会社の特定口座から出さずに置いておく間は、繰り延べとなり課税されません。
譲渡益ではなく、生命保険金の一時所得として確定申告はできるのでしょうか?
明確なルールがないため、確実な回答はできません。
株・債権・投信など、投資に対する配当金や譲渡益に対して、20.315%の課税が原則です。
高い税率ですよね…
海外保険の利益を雑所得で課税の場合も、所得が多い方にとっては高い税率になります。
海外保険の場合、運用方法は投信でも契約名は「生命保険」です。
オフショア投資には、生命保険タイプ(WL)と満期償還型債権タイプ(CR)の2種類があります。
契約内容には、死亡保証金という項目ももちろんあります。
個別の条件によっても異なりますので、信頼できる税理士さんへの相談をおすすめします。
まとめ
今回は、海外保険会社のオフショア投資の魅力と税制面をご紹介しました。
- 金利が高い
- 元本確保型商品は、米国金利上昇によるメリットがある
- 日本では買えない良い投資商品がたくさんある!
- 税金の繰り延べができる
- 日本に居住している以上、収益があれば確定申告が必要
海外保険会社を利用したオフショア投資には、様々なメリットと様々な誤解があります。
詳しい内容を知りたい方や投信をもっと効果的に行いたい方には専門家をご紹介するので、お気軽にご相談ください
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