IPO投資で当選したい場合、主幹事となる確率が高い証券会社の口座を複数開設する事が必須です。
当選確率UPを狙うためには、できるだけ多くの証券会社の口座で抽選機会を増やすとシンプルにIPO当選確率が上がりますよね。
「そんなことはわかってる!」と声が飛んできそうですが、これが大前提です。
次にIPOに当選した場合ですが、当選したとしても「当選口数100株」がほとんどです。
100株のみでは、大きな利益を望むことはできません。
1回のIPO当選で複数口の利益を得ることは出来るのでしょうか?
今回は、複数口の当選を狙う方法をご紹介します。
1.1口100株のみのIPO当選における利益率とは
2021年のIPO初値騰落率を見ると、爆上げ、テンバガーとなった銘柄は特に見当たらず、中には初値割れした銘柄が見られました。
2/25にIPO上場したアピリッツが、2021年のIPO銘柄では、最も優良で初値騰落率が374.57%でした。
公開価格1,180円に対して初値5,600円なので、100株当選の場合、442,000円の利益です。
2021年で一番成績の良いIPO銘柄で約44万、初値騰落率で最も下がった銘柄は8/27上場のジェイフロンティア。
初値騰落率:-15.03%
公募価格:4,190円
初値:3,560円
-63000円の損失です。
IPOの当選確率は一般的に約1%と言われており、仮に1年間に1回当選すると考えた場合、コツコツとブッグビルディング参加し続けた結果が最大で約44万円、運が悪ければ、マイナス6万円と考えると・・・。
もう少し利益が欲しいですね。
つまり、複数の証券口座から、マメに抽選に応募し続け、ようやく当選したとしても100株(1口)のみのケースでは大きな利益を望むことができません。
銘柄の人気によって異なりますが、数万円程度の利益という結果が多いのではないでしょうか。
では、一回の当選で、複数口当選できる場合はどうでしょうか?
100株(1口)という制約がなければ、200,300,1,000株と多ければ多いほど利幅が増えますね。
一回の抽選で複数口当選できる証券会社はあるのでしょうか。
複数口数での当選方法を調べました。
2.ブックビルディングの申込口数の制限
結論から言うと、基本的にIPO抽選での割当は、一人一口が原則のようです。
しかし、後に記述する4つの例外パターンがあります。
IPO投資は利益が出る可能性が高く、ネット抽選も大手証券会社の窓口販売の場合も複数口ではなくできるだけ多くのお得意様に割り当てるようにしているようです。
ネット抽選の場合は、証券会社によって異なりますが、申込み数の上限が100株と決まっている場合が多いです。
この場合、200株以上の申込みしたとしても、上限が100株と決まっているので、自動的に100株になります。
また、楽天証券のようにIPOブッグビルディングの申込数入力欄が、口数が自動的に100株以上入力できないようになっているケースもあります。
SMBC日興証券など、複数口を入力自体は出来るけど、最低口数しか当選出来ないようになっている証券会社も多くあります。
後者の場合、基本的には最低口数100株当選ですが、IPO銘柄に人気がなく証券会社の割当数未満の応募しかなかった場合は、複数口当選もあり得ます。
私が某IPO銘柄に主幹事証券からブッグビルディング参加した際、
「割当数に対して申込数が不足のため、当選となりました」
という通知を受けたことがあります。
そのIPO銘柄はD評価で初値割れリスクがある銘柄だったので、不安でしたが、結局利益は1万円程度でした。
不人気IPOの場合は、複数口当選はあり得るのです。
平等抽選のしくみ
申し込み者数が当選数よりも多い場合
例1)申込み者数 100人、当選数10口(1,000株)の場合
- 顧客ごとに抽選 (100口)=10,000株
- 100株単位の当選なので、当選口数は10口=1,000株
- 抽選で10人に100株ずつ当選。90人は落選
申込み者数が当選数よりも少ない場合
例2)申込み者数 10人、当選数100口(10,000株)の場合
- 顧客ごとに抽選券を付与。(10口)=1000株
- 100株単位の当選なので、当選口数は10口
- 全員が100株ずつ当選、9000株余る
- 余りの9,000口は、200株以上申し込んだ人を対象に抽選
例2の場合、平等抽選の結果、IPO割当数が余っているわけですから、さらに抽選が行われ複数口当選者が出ます。
3.平等抽選のIPO当選は100株のみ!複数当選する例外とは?
さて、200株以上、複数口数申込みした場合、当選確率は上がることはないのでしょうか?
原則的に、平等抽選では100株しか当選しません。
平等抽選の証券会社で、原則200株以上することはありません。
複数口申込みしても抽選資金が拘束されるだけでムダです。
抽選資金は抽選結果が出るまで、証券会社に拘束されることになります。
他のIPOへの参加やクロス取引をする資金が減るので、平等抽選への申込みは100株だけにしておきましょう。
ただし、下記のような例外があります。
例外①野村證券の10万円未満のIPO銘柄
野村證券でのIPO参加は、10万円以上となっています。
そのため、ブッグビルディングの上限価格が10万円未満の場合、最低単位が200株となります。
少ない資金で参加したい方には不利ですが、利幅を増やしたい方には嬉しい制度ですね。
例外②SBI証券のIPOチャレンジポイントを利用した当選
SBI証券のIPOチャレンジポイントでの当選の場合は、複数口当選の報告が多数あります。
詳細は下記に記載します。
例外③岩井コスモ証券
岩井コスモ証券の上限は10単位です。
つまり1口100株の場合、10口1000株の申し込みがか可能です。
また口座開設者数が少なく、岩井証券が主幹事になる場合は、期待が上がりますね。
例外④膨大なIPO割り当てがある場合
過去には、日本郵政など膨大なIPO当選数が幹事証券に割り当てられました。
余っている場合は、再抽選が行われ、複数口当選となります。
ただし、IPO株数が多ければ、公募割れのリスクも高いため、購入は慎重に判断する必要があります。
楽天証券では、過去には複数口申込みができ、資金力がある人に有利だったようですが、現在はほとんどが100株しか入力できないようになっています。
4.複数口当選を狙うならSBI証券の一択!?
SMBC日興証券やマネックス証券などほとんどの証券会社が、「複数口申込みしても、抽選後当選するのは一口のみ」と明記しています。
SBI証券の一般抽選の場合も、当選は1口のみです。
ところが、SBI証券のIPOチャレンジポイントでの当選の場合は異なります。
申込み口数全てが当選となる可能性があります。
過去と比べると複数口当選の報告は減っていますが、無くなったわけではなく実際にIPOチャレンジポイントで300株、500株当選された話を聞きます。
2021年11月現在調べたところ、IPOで複数口当選できる可能性があるのはSBI証券のチャレンジポイント抽選での当選が最も濃厚です。
またSBI証券の一般抽選では、当選は一口のみですが、申込口数が多ければ多いほど当選確率がUPします。
つまり、100株申込なら1倍、300株なら3倍と確率が上がるのです。
資金力がある方に有利な為、SBI証券のIPO当選者は大金持ちが多いようです。
この資金力が高いほうが当選しやすい「口数比例抽選」を採用しているのはSBI証券のみのようです。
5.資金不要の証券会社口座をお勧めする理由
さて、IPO当選を目指すなら、証券会社の口座を増やすのが、一番と冒頭で宣言しましたが、資金力の少ない一般人には不利です。
資金をSBI証券優先で集中するなら、さらに資金力に自信が無い方は難しい状況となります。
そのため、資金に余裕がない場合、抽選資金不要の証券会社は作っておいて損はありません。
現在資金不要でIPO参加できる証券会社は、5社です。
入金は当選してからで良いので、取り合えずブックビルディング参加しまくることができます。
下記は当選報告をよく聞くおすすめ証券会社の順位です。
- 野村證券
- 松井証券
- ライブスター証券
- GMOクリック証券
- 岡三オンライン証券
口座開設は無料なので、少ない資金でより当選確率を上げるために、試しに作っておきましょう。
自分と相性の良い(当選しやすい)証券会社とSBI証券と資金不要の証券会社を中心にIPO参加してみてはいかがでしょうか。
まとめ
■IPOで複数口当選する方法
- 主幹事の証券会社からIPO参加する
当選割当数が多いので確率が上がる - 当選本数が多いこと
純粋に複数当選の可能が上がる(ただし、人気が下がる原因にもなり得る) - SBI証券のIPOチャレンジポイントを使用した当選
SBI証券では、IPOチャレンジポイント利用では複数口当選の可能性があり、一般抽選では、複数口参加することで当選確率を上げる事ができます。
SBI証券に資産を集中することで、IPO当選しやすくなりそうですね。
しかし、平等抽選の証券会社で数多く申込みをすると、平等に当選の機会を与えられます。
忘れたころに当選となるかもしれないので、地道に参加しましょう。
当選が資金力に左右されない平等抽選、特に資金拘束の無い証券会社かの参加を推奨します。
SBI証券IPOチャレンジポイントで複数口当選を目指しながら、平等抽選の証券会社で幅広く参加することで、抽選機会を増やしましょう!
コメント