お金を寝かさずに働かせようと資産運用を考えるなら、積立投資がオススメです。
中でも国が税制優遇、推奨しているNISAやiDeCo(イデコ)などに代表される運用方法「つみたて投資信託」です。
つみたて投資信託は、原理原則、基本を押さえるとリスクをおさえながら安定したリターンを得ることができます。
今回は積立投資信託の基本、知っておくべきポイントをご紹介していきます。
初めての方必見!積立投資信託のポイント6つ
投資信託の魅力は、機関投資家や資産家のように潤沢な資金がないと購入できないファンドも小口化して少額から購入できることです。
積立の場合、毎月、毎週等、定期的に数千円から始めることができ、最低100円からの投資スタートも可能です。
また、月払い等にすることにより買付時を分散できます。
その結果、購入価格から満期時の価格変動リスクや為替変動リスクを抑えることができます。
①運用の基本は「ドルコスト平均法」
投資運用の基本に「ドルコスト平均法」という手法があります。
※ドルコスト平均法
株式や投資信託などの金融商品の投資手法の一つ。定額購入法ともいう。
金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資すること。(wikipediaより)
ドルコスト平均法では、毎月決まった金額分を一定購入することで「安い時には多くの口数」を「高い時には少ない口数」を購入することになるため、結果的に買った価格が安定的な購入口数となり、一括購入よりリスクを軽減することができるのです。
購入のタイミングがわからない投資初心者のかたは、一括で購入するより毎月つみたて購入で、円高円安の為替変動や上がった下がったの価格変動のストレスなく始めることができます。
②初心者はインデックス型運用が◎
投資信託には、インデックス運用とアクティブ運用があります。
目安となる指数(ベンチマーク)に連動した値動きをする運用スタイルのこと。(パッシブ運用ともいわれています。)
日本ではTOPIXや日経平均株価、海外ではS&Pなどがベンチマークとして使われています。
上記インデックス運用とは異なり、目安となる指数(ベンチマーク)を上回る成績を目指す運用スタイルのこと。
インデックス運用とくらべて、大きな利益を期待できる反面、リスクも大きいのが特徴です。
インテックス運用の場合、市場全体を買うというイメージなので銘柄などの偏りがなく比較的リスクが低くなります。
販売手数料や信託報酬も低く気軽にスタート可能です。
また、ファンド選びは一点集中型よりバランス分散投資することが望ましいです。
対象国も、日本、米国、新興国、先進国等から選択できますが、それぞれに良い点悪い点があるので、初心者の方にはバランス型を推奨します。
さらに、投資信託には株のように上場している「ETF」、不動産投資信託の「REIT」があります。
上場しているので、いつでも売買可能で手数料の低さも魅力です。
③余裕資金でコツコツ長期運用
つみたて投資信託では、長期運用が良いでしょう。
長期運用で毎月無理のない少額を積み立てることにより、購入価格リスク、為替リスクを回避し、じわじわと複利効果を得る事ができます。
中途解約をせずに、満期まで続ける事を目指しましょう。
ファンドによっては、高額な中途解約料がかかる場合もあります。
生活資金など流動資金ではなく使う予定がない余裕資金で運用しましょう!
④ファンド選びは手数料の低さを重視
投資信託といえば、手数料の高さが最大のデメリットです。
手数料はファンドによって、かなりの差があります。
一般的にインデックス運用型の方がアクティブ運用型より手数料が安い傾向です。
S&P、日経など指標連動型と異なり、アクティブ型はファンドマネージャーの力量が重要です有能なファンドマネージャーによる高度な分析が必要となり、費用が高くなるようです。
インデックス型の場合、「ノーロード」という販売手数料が無料の商品もあります。
投資信託にかかる費用として「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」がありますが、ノーロードの商品や信託報酬が低い商品も多数ピックアップされています。
手数料が低いほど利回りも上がるのでまずは低いものを検討しましょう!
⑤NISA口座を利用しよう
NISAは基準を通過した優良の投資信託が厳選されています。
投資信託は元本割れリスクがあり、怖いイメージもありますが、あらかじめリスクが低いものがピックアップされており、選びやすい特徴があります。
NISA口座を利用すると、利益分の税金がかかりません。
通常株などで利益が出ると、20.315%の税金がかかるので、お得ですね!
利益は多い方がいいので、税制メリットのあるNISAを利用しましょう。
NISAとよく比較されるiDeCo(イデコ)は、受取時だけでなく購入時にも控除があり税制メリットがさらに大きくなります。
iDeCoは投信以外の貯金や保険での運用も可能です。
しかし、60歳まで引き出せないというデメリットがあるので若い方は慎重にお考え下さい。
⑥複利効果で利益率が加速
銀行貯金でも投資信託でも金利が付くものには、単利と複利の2パターンがあります。
複利は元本に毎年増える利子を組み入れた額に対して利子がつきますので、毎年元本が加速度的に大きくなっていきます。
例えば、「100万円を年利10%で10年間預ける」とします。
単利の場合、
1年後には、100万円 + 年利10万円 = 110万円
2年後には、100万円 + 年利10万円 = 120万円
3年後には、100万円 + 年利10万円 = 130万円
10年後には、100万円 +(年利10万円×10年)= 200万円
となります。
これに対して、複利の場合をみてみましょう。
1年後には、100万円+年利10万円=110万円
単利の時と同じですね。しかし、変わるのは利息が付いた2年目以降です。
2年後には、110万円 + 年利11万円 = 121万円
3年後には、121万 + 年利12.1万円 = 133.1万円
10年後には、259.3万円となります。
10年後には単利と複利で約60万円の差額が出ることになります。
さらに長い期間、大きい額になると驚くような差が出てきます。
積立で20年、30年と長期間運用すると、複利効果により増加額が加速し、受取時には大きくなって戻ってきますね。
ただしローンや借金をする場合は、反対に返済額が雪だるま式に増えていくので注意が必要です。
※複利の効果についての余談
複利の魅力は、毎年の金利分を元本に組み入れる為、どんどん元本が大きくなり金利の増え方が加速する事です。
「毎月分配型」は、理屈に反しますよね。
毎月、利益分をお小遣いのように受け取れるという嬉しい表現が謳い文句ですが、毎月利益を引き出すことにより、複利の効果が失われると同時に受取時毎に税金がかかってきます。
「資産を増やす」という目的に「毎月分配型」は合わないのではないでしょうか。
さらに「毎月分配型」にも関わらず金利20%とか元本保証とかおかしいですよね。
基本を大きく外れた旨い話は、非常に怪しいので危険です。
投資信託について、最低限の基本を理解し自分で判断できるようにしましょう!
まとめ
- ドルコスト平均法で価格変動リスクの軽減
- インデックスやバランス型でリスク分散
- 無理のない余裕資金でコツコツ長期運用
- ノーロード、信託報酬が安いファンドで手数料を減らす
- NISA、Idecoの節税効果を利用
- 複利で金利の加速させる
今回は、つみたて投資信託をする場合に覚えておきたいポイント6つをご説明しました。
これらを守ると、投資信託でのリスクを軽減することが可能になります。
反対にハイリスクハイリターンのアクティブ運用や一括購入をする場合は慎重に検討しましょう。
経験の浅い方や失敗したくない方は、順を追った投資をぜひ心がけてくださいね。
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