個人向け国債とは?
国債(国庫債券)とは、国が発行している債権です。
日本国が民間から借金をして発行する「借用書」のようなものです。
それを個人向けに販売している国債が、個人向け国債です。
(※ちなみに企業が発行している債権は社債・地方自治体が発行している債権は地方債)
国債の最低額は1万円からで、リスクが非常に少なく堅実派や年配のかたに人気です。
購入単位:1万円
(※個人向け以外の国債は5万円単位)
国債の使われ方
国家が予算を組み、収入に対して支出が上回り税金では足りない場合の不足分にあてる為国債が発行されます。
主に公共事業(道路や公園や施設建設)等に使われます。
国債の赤字問題については、連日テレビ等で伝えられていますね。
私達は、銀行に貯金をしても、保険会社で生命保険を契約しても投資信託投資をしても、大部分が国債として運用されることになります。
銀行も証券会社も保険会社も国債をたくさん買っているのです。
国債は、日本銀行で保護預かりとなっておりますので、金融機関が破綻した場合にも保証されます。
債務者である国が破綻しない限り、保証があるので非常にローリスクですね。
個人向け国債の種類
金利変動リスクがなく、発行時から満期前利率一定
所有期間が長い5年の方が若干金利が低くなります。
基準金利×0.06のため金利上昇時に有利、最低金利は0.05保証
個人向け国債のメリットVSデメリット
個人向け国債のメリット
- 国が保証!安心!
- 一万円からの少額でいつでもスタートできる
- 販売手数料無し
- 元本割れリスク無し
- 保有1年後から中途解約OK 元本割れリスク無し
- 年率0.05%を最低保証
個人向け国債のデメリット
- 一年未満解約不可
- 途中解約の場合、中途換金調整金が差し引かれる
- 金利が低い
- 日本国債破綻リスク
中途換金調整金は、直近2か月の利子分となります。
個人向け国債では、利子が利益となります。
利払い時には、所得税20.315%が源泉徴収されて支払われます。
利子は最低保証が0.05%なので、銀行に貯金するよりは良いですね。
しかし他の運用商品と比較すると利回りは低くなります。
日本国債の国別格付けランキングでは、世界24位です。
先進国の中で見ると、低いように感じます。
(2020年4月現在、世界指標であるムーディーズでA1、S&PでA+)
国債制度の破綻、日本のカントリーリスクの可能性は0とは言い切れません。
個人向け国債の始め方
個人向け国債を取り扱っている金融機関で購入できます。
口座上での取り扱いで、借用証書のような書類はありません。
個人向け国債は、毎月募集があり始めたいタイミングで購入可能です。
まとめ
今回は安定運用の代表格である「個人向け国債」についてご説明致しました。
個人向け国債は、1万円から始められますし、初心者にも適しています。
資産運用・投資種別で、ローリスクの代表として登場する「貯金」と「国債」ですが、どちらも元本保証があるという点で安心ですね。
しかし投資である以上ノーリスクではありません。
たとえば、国が破綻してしまうと保証はなくなります。
また最低金利0.05%という点もよく考える必要があります。
物価上昇率を視野に入れると、資産価格を保証されても価額は変化するので、満期時にその金利のメリットを感じる事ができるのか不安です。
個人的には、「貯金」と「国債」は、資産を増やすための投資候補から外したいと思います。
「資産形成」「資産保全」「資産運用」という言葉がありますが、短期での資産保全としては良いのではないでしょうか。
個人向け国債のような安全性の高い運用商品と異なり、投資経験や判断材料が必要な運用方法をご検討中のかたは、お気軽にご相談下さいませ。
コメント