アメリカなどの先進国やハワイなどのリゾート地ではなく、まだまだ価格が低い途上国の不動産投資について人気ですね。
成功者のお話や、話題にはあがりますが、実際のところはどうでしょう?
これから人口が増え、モノやサービスが増える発展途上国は魅力に溢れています。
リゾート開発、近代化など明るい未来が予想されます。
その一方で、不透明な事が多く、詐欺的な内容や苦労が絶えないようです。
結論から言うと、投資初心者には非常に難しいようです。
今回は、新興国での不動産投資についてご紹介します。
国内の都心部不動産事情
日本国内の不動産事情については地域差はありますが、「買いの時期ではない」と一般的に言われています。
不動産投資会社の社長さんや不動産仕入れ業者からは、都心部で好条件の仕入れを行うのは至難の業とのこと。
売り急ぎ物件や相続がらみで無い限り、価格が上がりすぎなので、購入した後に苦労する。
今は売りと管理に専念すべきと言われます。
ということは、不動産投資を 「今」 始めたい人にとっては不利ですね。
購入価格が割高になるので、賃貸料とローンの差額が少なくなり、物件価格が数年後に下がってしまう可能性があります。
優良物件を探すよりも創るべきだそうです。
損失はできるだけ避けたいので、どうしても今、買いたい人は専門家に相談しましょう。
(不動産会社ではなく、的確な業者を見つけてくれる資産運用の専門家に)
仕入れ業者に強いパイプがあり、運良く相場より内容の良い物件を探してもらえた場合以外は買い控えたほうが良いのではないかと思います。
さて、そんな国内不動産の憂鬱な状況で、それなら海外を始めるべき!と
東南アジアの戸建て、コンドミニアム、ホテルなど勧められたことはありませんか?
私はよく聞くのですが、よくわからないし、よくわからない人から聞く話なので、今までスルーしていました。
今回、「海外の投資信託や積立投資」についての講義資料を作成する為、海外資産運用全般について調べていたところ、海外不動産投資事情も含まれていたので簡単にご紹介します。
新興国不動産投資のメリット
新興国不動産投資のメリット
- 価格が安く利回りが良い
- 少子化で衰退していく日本と異なり人が増えて活気がでる新興国は伸びしろが大きい
マレーシアやバリの土地を安く購入し、何倍にも価格が上昇、一気に富裕層に仲間入りした人もたくさんいて夢のあるお話ですよね。
成功者の共通点は、良い情報をくれる人脈があり、1つ目の成功から複数物件に広がり、海外での知名度と人脈をさらに広がっていくという感じでしょうか。
やはりスタートのきっかけとなった始めの情報の優良さが成功の鍵となっています。
新興国不動産投資のデメリット
新興国不動産投資のデメリット
- 業者・ブローカーの高すぎる手数料
- 現地管理会社とのやりとりの煩わしさ
- 現地状況の不透明さ
簡単に言うと、日本国内の不動産投資のデメリットを倍増させた印象です。
海外という異文化で想定外のトラブル・詐欺的な人的トラブルがありますが、経験者のお話を聞くと、聞いているだけでモヤモヤ苛立ちます。
業者・ブローカーの高すぎる手数料
まずひとつ目の業者の手数料について。
今まで勧誘を受けた際は↓な感じでした。
「自分は成功して億の不労所得を稼いでいるから、ボランティアで海外不動産のセミナーを開催しているんだよ。良かったらどう?」
とか
「今建設中の夢のようなレジャーエリアの高級ホテル一室を購入できるよ」
言動や見た目からお金に不自由しない高所得者には見えません。
どうにもこうにも怪しいと思い、詳細を聞き出し物件や販売元のホームページを見ると内容が不明瞭。
私は約10年インターネットショップで輸入商品を販売していたので、インターネットで商売するには最低限記載しなければいけない必須事項があるのを知っています。
しかし、重要部分が記載されていない、または記載内容に真実味が無い、聞いた話と違う。
割安なはずの途上国の物件価格ですが、どこが安いのかさっぱりわからない。
物件価格が素人にはどうせわからないと馬鹿にしてるのか?と感じました。
・・・なんかおかしい、おかしい時間に、不適切な場所でセミナー開催してますし。
おそらく現地価格に倍ぐらいの手数料を含めて販売しているか実在しないもの勧誘しているかのどちらかかなと思いました。
実際に海外不動産を運用されている方に聞くと、日本国内で日本人が日本人をターゲットに中間マージンをたっぷりのせて販売してるようです。3~4割、ひどい場合は2倍以上も。
もしも、勧誘されて興味を持った場合は、その不動産価格が妥当かどうかを実際に運用されている人に相談してから契約すべきです。
怪しいと思ったら、やっぱり怪しいかなと思います。
-ここまでは、誰でも注意できることですね。
現地管理会社とのやりとりの煩わしさ
2つ目の問題は、現地管理会社とのつきあいかたです。
海外の資産運用をする場合、事前に学習すべきこととして日本との違いを認識することです。
海外口座を開設して外貨預金をする場合、口座管理料など日本と異なる条件があります。
日本の銀行と同じように、ほったらかしにしていると閉鎖されるリスクがあります。
海外投資積立をする場合、直接税金がかからないので無税と勘違いする方がいます。
オフショアを利用した場合、運用中は非課税ですが、最終的な受取時には自己申告で納税が必要です。
これらは、見落としがちな、見落としてはいけない注意点です。
海外不動産投資の場合は、管理会社がサービスと質が日本と全く違うと始めに心得ておきましょう。
当たり前のサービスを提供してもらえません。
管理会社のお仕事は、物件への客付け、入居者から家賃を受取りオーナーへ入金、物件の修理故障対応などです。
現地管理会社の場合、遅れる、忘れる、サボる、約束を守ってくれないケースが多いのです。
文化の違いなので、日本と同じ質を求めることは不可能です。
交渉してお願いして、ごきげんを取りながら業務をお願いする必要があります。
私が不動産管理会社に勤めていた時も、熱心なオーナーさんはお歳暮を送ってきたり、近くに来た時はお土産を持ってご挨拶に来られていました。
「たくさんいるオーナーの中でも、優先してくださいねー」というメッセージですね。
しかし、海外の場合は、この接待が必須とのこと。
ルーズな海外の管理会社に、「当たり前の業務」をしてもらうためには、細かい心配りと苦労が絶えないようです。
現地状況の不透明さ
そして3つ目の問題が人的トラブル。
詐欺的な場合は、最悪です。
- 存在しないものを買わされた。
- 建設計画が止まってしまった。
- いつまでたっても建物が完成しない。
- いつまでたっても空室が埋まらない。
- 入居者がいるのに、受け取った家賃を入金してくれない。
などなど…
現地に見に行くことができないので、状況がわかりません。
・・・何度か現地に足に運ぶことになるのでしょう。
今回お話を聞いた海外不動産投資運用中の方々は、海外不動産投資で利益をしっかり確保されています。
金銭的には、日本のマンション投資よりは利回りは圧倒的に高いようです。
しかし、苦労が多すぎて、ある程度利益が出ても見合わないとのことでした。
メリットとデメリットのバランスが悪いですね。
【まとめ】
今回は、途上国の不動産投資の状況をご紹介しました。
私は実際に、海外不動産の購入経験はありません。
本人の経験談ではなく、詳しいデーターがありませんが、素人にとっては、「難しい」という結論とさせて頂きます。
投資詐欺に近い勧誘も多いので、よく知らない人からのよく分からない話は簡単に信用しないよう注意しましょう。
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