高配当銘柄、優良株主優待の権利取りできる銘柄がダントツに多い3月は、権利付き最終日まで残すところ2日となりました。
権利を獲得したいインカムを狙う人と、値上がりしたキャピタルを狙う人の思惑により、高配当銘柄の株価は上下しています。
海運株など、配当額がずば抜けて高い株銘柄はボラティリティが非常に高い状況です。
さて、4月末に権利取りできる株銘柄は非常に少ないのはご存じでしょうか。
高配当株も株主優待銘柄も数えるほどしかありません。
特に優待クロスをしようと思えば、早めに動かなければ一般信用売り在庫がすぐに無くなってしまいます。
魅力的な株主優待が多くて、どれにエントリーするか悩む3月と違って、4月、5月は先手必勝になりそうです。
それでは、本日執筆時点(2022/3/25)の株価により、4月権利月の高配当銘柄&クロス取引推奨銘柄をご紹介します!
1.4月高配当銘柄BEST8
2022年4月4日から市場再編により、現在の東証1部、東証2部、東証マザーズ、JASDAQは、プライム、スタンダード、グロースと新しい市場区分に再編されます。
そのため市場名は掲載していませんが、
- (7623)サンオータス、
- (9444)トーシンHD、
- (5971)共和工業所はジャスダック、
- (4750)ダイサンと
- (4026)神島化学工業
上記が『東証2部』
- (3524)日東精工、
- (1766)東建コーポレーション、
- (3361)トーエル
上記が『東証1部』になります。
東証の配当利回りの平均は、2%前後のため、3%以上の利回りの場合に、高配当銘柄と呼ばれることが多いです。
6位以下は、高配当ランキングに入れるか微妙ですが、4月は銘柄数が少ないのでご了承ください。
(1766)東建コーポレーションは、最低購入額が高く、値嵩株の印象があります。
株主優待もあり、旅行やゴルフが好きな方は検討してもよいかもしれません。
(3361)トーエルは、500株以上保有していると自社製品1500円分の株主優待がもらえます。
(7623)サンオータス、(4750)ダイサン、(9444)トーシン、(3361)トーエルの4社は10万円以下で買えるので、エントリーしやすいですね。
インカムメインで、毎月、定期的に配当を受け取りたいと思っている方は、このリストの中から候補を探してみてください。
ただ、高配当銘柄への投資は株主優待目的の優待クロスと異なり、株価変動リスクを伴います。
優待クロスと異なり、他にも様々なことを注視する必要があります。
「信用倍率」「PER」「PBR」はそれぞれ以下が理想です。
PER … 15倍以下
PBR … 1倍以下
さらにテクニカル分析により、買うべき株銘柄をしっかりと見極めましょう。
2.4月優待クロス銘柄の在庫状況
4月が権利確定の株主優待をもらうには、3月29日(火)までに優待クロスを行う必要があります。
4月27日(水)… 権利落ち日
4月28日(木)… 権利確定日
権利付き最終日4月26日までにクロスを完成すると優待権利を獲得できます。
ぎりぎり4月26日に優待クロス完成、4月27日に決済(現渡し)できれば、金利等のコストが最も安くなりますよね。
しかし、人気の高い株主優待銘柄は権利最終日に向けてどんどん在庫が減っていきます。
一般信用売り在庫の確保が難しいので、在庫があるうちに貸株料が低い証券会社でクロス取引を行えると良いですね。
優待クロスを行うには、まず一般信用売り在庫の有無の確認が必要です。
一般信用取引が出来ない銘柄の場合は、クロス取引を諦めるか、逆日歩リスクを考慮した上で制度信用売り在庫を探すことになります。
また、一般・制度ともに信用売りの設定がない株式銘柄もあります。
取り扱いがない場合が諦めるしかありません。
証券会社のサイトでクロス取引したい銘柄の信用取引「一般信用売り」の取引欄があるかどうかをチェックしましょう!
執筆時点(3/25)で、優待価値の高い超人気銘柄の一般信用売り在庫は既に在庫無しです。
在庫がある銘柄は、今から仕込むべきか、在庫が権利付き最終日近辺まで残ることを期待して待つか難しいところです。
しかし、一般信用売り在庫は随時変動するので、欲しい株主優待銘柄は定期的な在庫チェックをお勧めします。
一般信用り在庫数は、数万個確認できた場合も、一瞬のうちに「在庫0」になる可能性があります。
在庫が復活するかどうか、復活したところで、タイミングよく注文できるかどうかは運次第です。
3.4月優待クロス取引おすすめ5銘柄
それでは、4月権利月のおすすめ優待クロス銘柄をご紹介します。
是非、参考になさってください(^^)
筆者のおすすめ5選
- 第1位:ヤーマン(6630)
- 第2位:くら寿司(2695)
- 第3位:アイ・ケイ・ケイ(2198)
- 第4位:フリービット(3843)
- 第5位:正栄食品工業(8079)
4月の株主優待銘柄は、配当金は低いので、配当落ち調整金については考慮しなくて良さそうです。
最低購入額と優待内容を見て、検討しましょう。
第1位:ヤーマン(6630)
100株以上のヤーマン株主に株主優待割引券を進呈
※4月末割当基準日でご所有の方へ7月頃に発行
ヤーマンでは、100株以上の株主に5,000円分の株主優待割引券がもらえます。
人気の美容機器などを通販で購入することができます。商品豊富でオススメです。
第2位:くら寿司(2695)
4月30日現在の株主名簿に記載された株主に、国内の「くら寿司」及び「無添蔵」の全店舗でご利用いただける優待割引券を進呈
※以下の保有株数に応じて、会計合計 1,000 円(消費税込み)ごとに 500 円の利用可能
※有効期限は1年(発行翌年の7月末日まで)
・他の割引券との併用不可
・海外店舗(米国・台湾)での利用不可
ところで、このくら寿司も、株主優待の内容が一部変更され、またもや注目されています。
紙の割引券から電子チケットになりました。
ペーパーレスで企業はコスト削減、消費者は紛失リスクが無くなり良いのですが、少々面倒な気もします。
しかし、今回の変更は改良です!
2022年7月上旬に送付予定の株主優待より、電子チケット化を予定
100株保有の場合にもらえる2,500円分の割引券は、電子決済にすると5,000円分の価値になります。つまり2倍になります!
優待内容:2500円分の株主優待割引券(電子決済は5000円分)
保有数により異なりますので、詳しくは、下記の公式HPをご覧ください。
第3位:アイ・ケイ・ケイ(2198)
4月末に100株以上保有の株主に自社お菓子とレストランご優待券を進呈
5,000株以上保有者には、5,000円相当の特選ギフト(お菓子、自社ブランド商品等)
※6月下旬から7月上旬に送付予定
第4位:フリービット(3843)
4月30日株主名簿に記載された500株以上保有の株主に、優待ポイントを贈呈
保有株式数に応じた贈呈優待ポイント数(初年度)
- 500株~999株 … 3,000ポイント
- 1,000株~9,999株 … 6,000ポイント
- 10,000株以上~ … 10,000ポイント
第5位:正栄食品工業(8079)
100株以上の株主に自社商品(菓子類)詰め合わせ
500株以上の株主に、株主優待割引券(通販カタログ掲載商品50%割引)
4.優待クロスの忘れがちな注意点
- 優待価値が、コストを下回っていませんか?
- 換金価値が高い又は利用しやすい優待内容ですか?
- 配当金額は確認しましたか?
クロス取引には、信用取引、現物取引の売買手数料、金利(信用売り)、貸株料(信用買い)、証券会社によっては、現渡手数料や株式銘柄ごとのプレミアム手数料がかかる場合があります。
株価の高い銘柄は、株価に比例して手数料も高くなるので、想像以上に高いコストが必要になるかもしれません。
株主優待内容は、500~5,000円程度の優待価値が多いので、手数料が1,000円を超える場合は厳しいと思います。また、高配当銘柄では、配当落調整金も気をつけましょう。
一般買いした株の配当は、20.315%の税金が自動的に差し引かれるのに対し、信用売りした株の配当落ち調整金は、税金はかからず全額を支払わなければなりません。20.315%分がマイナスになります。
例えば、配当金が10,000円の場合、買った銘柄の配当金7,969円をもらえますが、信用売りの配当落ち調整金10,000円を支払うことになり2,031円マイナスになります。
※既に別の株取引などで利益がある場合は、利益に対して引かれた税金から還付されます
また、信用売り又は現物買いのみを行い、反対売買し忘れたり、権利落ち日に現渡し忘れたりとうっかりミスも注意しましょう。
まとめ
今回は、2022年4月末権利確定の高配当銘柄&株主優待クロス銘柄おすすめ6選をご紹介しました。
優待内容・おすすめの理由をご覧頂き、優待クロスで銘柄選びに悩んでいる方に参考にして頂けると嬉しいです
■高配当銘柄
- 第1位:サンオータス
- 第2位:ダイサン
- 第3位:トーシンHD
- 第4位:日東精工
- 第5位:東建コーポレーション
■優待クロスおすすめ銘柄
- 第1位:ヤーマン
- 第2位:くら寿司
- 第3位:アイ・ケイ・ケイ
- 第4位:フリービット
- 第5位:正栄食品株式会社
株主優待銘柄を選ぶポイントは、近くにお店があるなど自分で実際に使える優待であること。
そして優待クロス銘柄のポイントは、一般信用売り在庫があることです。
4月は、権利獲得できる株銘柄が少なく、一般信用売り在庫が枯渇しやすいので、早めに動くことをおすすめします。
利上げ、円安、ウクライナ問題、政治経済のニュースが飛び交う中で、株式相場はボラティリティが高くなっています。
しかし、3月中旬のFOMC後は、日本株は上昇に転じ、28,000円代に回復を見せました。
急激な円安は、輸出関連銘柄には追い風ですが、輸入銘柄にとっては後に厳しい影響が出てくると思われます。
株主優待が魅力的な内需銘柄は、円安の影響で業績が傾く可能性もあります。
投資をする時は、目先の利益だけではなく、世界の政治経済のニュースも注視する必要がありますね。
株・FX・仮想通貨・債権・コモディティ、いざ、投資しようと思うと、不安にもなりますが、まずは、株主優待狙いで、ほとんどリスクがない優待クロスを始めてみてはいかがでしょうか。
4月は信用売り残在庫が既に少なくなっていますが、復活したら買いたい銘柄に目星をつけておくことをおすすめします
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